親鸞聖人のご苦労なかりせば……浄土真宗の報恩講・降誕会 |
仏教で「恩」とは?どのようなご恩を、聖人から私たちは受けているのか、まず知ることが大切です。ご恩を知らなければ、ご恩を感じ、報いることもできません。 「恩」という字は、「因を知る心」と書きます。 親や兄弟、妻子、友だちなどの有情(命あるもの)からも、太陽や水、空気といった非情(心なきもの)にもまた、多大な恩を受けて生きているのが私たちです。一人で成長したかのように思うのは、なんと愚かでしょうか。 ことわざに、 あらゆるものの恩を知り、恩を感じ、恩に報いるよう心がけるのは立派な人です。身近なご恩に感謝しつつ、私たち浄土真宗門徒は、もっと大きなご恩を、親鸞聖人から受けていると知らねばなりません。 それを、『御文章』五帖目十一通(御正忌の章)から、詳しくお話しします。蓮如上人が、報恩講(御正忌)の心構えを正されたお言葉です。 「抑、この御正忌のうちに参詣をいたし、志を運び、報恩謝徳をなさんと思いて、聖人の御前に参らん人の中に於て、信心を獲得せしめたる人もあるべし、また不信心の輩もあるべし。以ての外の大事なり。 この蓮如上人のお言葉を通して、報恩講について学んでいきましょう。
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親鸞会の報恩講・降誕会 |